盆踊りの時間は、夜。
本来月明かり程度の明るさで踊った盆踊りでは、大切なのは「目」よりもむしろ「耳」です。
目を楽しませる美しい衣装よりも、のびやかな歌声や囃子のリズムのほうが、踊りの場の華やかさ・楽しさの演出の上ではるかに重要な役割を持っていたことでしょう。
こうした歌や囃子は、人工的なメディアを介さず、まさに「耳を頼りに」それぞれの土地で何百年も受け継がれ、磨かれてきたものなのです。「ムラの記憶」「土地の精神の結晶」といってもいいかもしれません。
このコーナーでは、北は秋田から南は沖縄まで、私たちが訪ね歩いた盆踊りの中から、特徴的な音風景=「サウンドスケープ」を紹介してみました。
歌声や囃子の音はもちろんですが、耳を澄ますと街は街なりの、山奥は山奥なりの土地の雰囲気が聞こえてくると思います。日本の盆踊りが豊かで多彩な音文化を継承していることに、きっと驚かれることでしょう。
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