
町外れへ向かう人々 |

静けさの戻った町並み |
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| お盆をしめくくる「秋歌」 |
結局我々は見ることができませんでしたが、このあと行列は町外れの寺の裏山に登り、墓場の前で切子灯籠を並べます。みんなが見守る中、修験者が真言を唱え、やにわに刀を抜くと、灯籠をバッサリと切り捨てます。その後、灯籠を燃やし、霊送りの鉄砲を放って、お盆の行事が終わるそうです。
面白いのは、行事の終わったあとはみんな後ろを振り返ってはならず、逃げるように急いで帰ってくるということです。後ろを振り返ると、いま送り出したばかりの霊が未練を持って、ついてきてしまうのだそうです。「たま送り」の伝統の精神文化が、ここにも表れています。
そして帰りの道々に、みんなで「秋歌」を口ずさみます。
秋が来たそで鹿さえ鳴くに
なぜか紅葉が色づかぬ
(新野盆踊り「秋歌」より) |
盆の去ったことを精霊達に告げるとともに、生きている人たちに対しても楽しいお盆休みの終わりを確認する歌で、明らかに盆踊り歌とは雰囲気が異なるものです。
こうした秋歌は、いまでは九州宮崎の椎葉村周辺など、いくつかの地域にしか残されていないそうです。
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| さらば天竜! |
帰りのバスが、温田駅につきました。
最終日もよく晴れて、寝不足ながらも気持ちのいい朝です。
電車の待ち時間に、駅裏手の高台に登ってみました。眼下はるかに美しい天竜川の清流が滔々と流れています。向かいの河岸に目を転じると、少し高くなっているあたりに、山村が点在しています。三遠信地方は、天竜川の生んだきびしい自然地形で隔てられた山村が多く、このことが貴重な伝統文化を現在に残す一因になったようです。
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はるかなる天竜川の流れ |
飯田線の車内から天竜川を眺めつつ思い起こすと、3日間の徹夜踊りはそれぞれに印象的であり、特に新野の体験は驚きでした。
まだまだ未知の盆踊り、未知の日本文化が全国で眠っているはずです。来年もまた、新しい驚きと感動を求めてぜひ次の盆踊りを訪れたい、そんな気分のうちに、取材班の2000年の盆踊りシーズンは終わりました。
(終) |