日程・プログラム

日程

佃島盆踊りは、毎年新暦7月13日~15日に開催されます。明治 年新暦の導入にともない、「天子様のお膝元」である東京都下は新暦7月盆となりました。佃島念仏踊りも、これに従い旧暦7月から新暦7月に開催時期を移行したものです。結果的には、新暦7月ころに楽しめる首都圏の代表的な盆踊りの一つとなっています。

プログラム

夕方から踊り始め、夜9時ころまで踊ります。前半は子供たちの部で、佃島小学校はじめ地元の小学生たちが元気なかけ声でに踊ります。音頭や太鼓も、若い後継者の人の練習の機会になっているようです。
前半終了後、いったん休憩となります。子どもたちに参加賞(お菓子券)が配られ、保存会の人から念仏踊りの由来について説明があります。
後半は大人の踊りの時間。音頭取りも真打ちが登場し、ぐっと雰囲気がでてきます。


休憩時間に由来についての説明を聞く子どもたち
 

踊り場所

佃島1丁目付近の通りで踊ります。月島方面から徒歩10分、赤い塗りの「佃小橋」を渡ると、佃島1丁目のメインストリートです。
通りはやや広くなっており、そこが盆踊りの会場です。中央には踊り櫓やぐらが立ち、四方へ提灯が張り渡されています。
地元の人たちのふれあいの場的な気安さがあります。

踊り会場に向かう人々

施設

踊りやぐら

通りの中央に、盆踊りのシンボルともいえる踊り櫓が一つ設置され、みんなこのまわりをめぐりながら踊ります。
櫓の舞台上には大太鼓が一つ据えられており、音頭取り一人がこれを叩きながら、音頭を唄います。
櫓の下隅にはバケツがあり、音頭取りや踊り子がのどの渇きをうるおします。


素朴な踊りやぐら

提灯

踊り櫓から四方に提灯を渡して会場をいろどるほか、周辺の家々の軒先にも、提灯が飾られます。一般に、盆踊りの提灯は、お盆に戻る精霊たちの目印になると考えられており、これらの提灯もそうした意味があるものと考えられます。

精霊棚(無縁仏)

佃島の念仏踊りで感動的なのは、それが娯楽onlyの現代風盆踊りにならずに、まだ昔の人たちの民間信仰の心をかたちとして感じることができることです。それが、踊り場の隅田川に面した片隅に据えられた「無縁仏(精霊棚)」です。
棚の中には「無縁仏」とかかれた掛け軸がかけられ、かぼちゃやキュウリといった野菜が供えられています。
盆踊りのあいまに、参加者や見物客が線香をたててお参りをします。盆踊りは、この無縁仏に向けて踊られていると見ることもできます。

この精霊棚は、隅田川や東京湾で水死した人々の霊を供養するものとされています。佃島はちょうど隅田川の流れの分岐点にあり、上流等で災害があったときに死体が漂着した場所です。このように、精霊棚の存在は、佃島盆踊りが「無縁仏」の供養のための念仏踊りという性格を持っていることを明確に示すものとなっていて、注目されます。


精霊棚とお参りする人々

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