そこが知りたいお盆

「お盆って、8月15日ころ(という時期)のことじゃないの」
というヒトはけっこう多そうです。

しかし、これはこの時期に様々な「盆行事」が行われるから「お盆」というわけで、
結局問は「盆行事とは何か?」ということになりそうです。

ここでは、盆行事を仏教由来の外来行事と見る考え方、それから
日本にもとからあった民俗行事ととらえる考え方の2つを手がかりに、
「お盆とは何か?」
を探ってみたいと思います。

 

◆お盆は「仏教の行事」か

「お盆とは何でしょう」という質問にたいして、おもに年輩の方からは「お盆は仏教の行事だよ」という答えがかえってくると予想されます。
なるほど、たしかに

・お盆をさす古い言葉「盂蘭盆」は、もともと仏教の言葉。
・仏教のお経に「仏説盂蘭盆経」というのがあり、お盆の由来を説明している。
・仏教寺院では、「盂蘭盆会」という名前の儀式が古くから行われてきた。
・仏教は、民間の盆行事に多大な影響を与えてきた。

と、たくさんの根拠があります。「お盆」と仏教が関係深いことは間違いないようです。

では「お盆=仏教の行事で、仏教とともに入ってきたもの」なのでしょうか?
実はそう簡単にはいきません。お盆には、仏教では説明できない行事や思想がたくさんあるのです。

たとえば「毎年お盆にご先祖様が戻ってくる」という、誰もが一度は聞いたことのある有名な話。いったん成仏したはずの魂がこの世に戻るという考え方は、仏教の教えにはないものです。
「盆踊り」は、どうでしょうか。あるお経に「阿弥陀様の教えを聞いたものは躍りあがって喜ぶ」という一節があります。しかし、ここからあの広範で多彩な盆踊りが生まれたと想像するのは、ちょっと困難です。それに仏教の本場インドや、中国・韓国などで盆踊りを踊った形跡もありません。

こうしたことから、むしろもともと日本の「民俗」の中に、お盆やさまざまな盆行事をはぐくむ条件があったのではないか、と考えられるのです。